私たちに今一番必要なのは「睡眠」

食事で睡眠の質を高める

食事で睡眠の質を高める

今の睡眠に満足していますか?
眠るための環境を整えたり、運動をしてみたり、さまざまな方法を取り入れてみたもののうまくいかない。そんな方は、良質な睡眠に必要な栄養素が不足しているかもしれません。自分の睡眠の悩み別に、効果を期待できる食材をまとめてみましたので、参考までにご覧ください。

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なかなか寝付けない人へ

食べ物には、良質な睡眠へと導いてくれものがあります。スーパーやコンビニなどで簡単に手に入るものばかりなので、日々の食事やオヤツに取り入れてみると良さそうです。
(1)玄米・乳製品・青魚・大豆・バナナ
仕事や勉強などから受ける一時的かつ心理的なストレスを低減するといわれる「GABA」。これが多く含まれる発芽玄米などの玄米、チーズやヨーグルトなどの乳製品、マグロやサバ、いわしなどの青魚、枝豆や納豆、豆腐などの大豆製品、バナナがその第一群です。毎日口にすることができ、対象となる食べ物がたくさんあるので、意識して摂取すると、眠りやすくなるでしょう。
(2)肉・魚介
肉・魚介類には、睡眠の質が向上すると言われる「グリシン」という栄養素が多く含まれています。例を上げると、エビやカニ、牛すじ、豚足など。グリシンの摂取を目的にしたサプリメントで補うこともできます。
(3)カシューナッツ・ひじき・昆布・ほうれん草・ゴマ
これらに多く含まれるのは「マグネシウム」です。マグネシウムはミネラルの一種で、不足すると足が痙攣したりムズムズした症状を引き起こします。こうした症状が、入眠の邪魔をしてしまうのです。呼び起こさないためみに、マグネシウムを多く含んだナッツ類や海藻類などを多く摂取してみましょう。
(4)トリプトファンが含まれるもの
「トリプトファン」は必須アミノ酸です。トリプトファンは、体が休息モードになる「メラトニン」に変化する「セトロニン」を生成することに役立つ成分なので、睡眠にはとても大切なものと言っても過言ではありません。具体的には、ホットミルクや卵の白身、カボチャの種などがあります。その他に、温かい飲み物を摂取することも、体温を上昇させ眠気を誘ってくれるはず。逆に、寝る直前の食事、アルコールやカフェインの摂取はなるべく控えると良いでしょう。

長く寝たのに睡眠不足と感じる人へ

「長く寝ても寝た気がしない」「たくさん寝たのに疲れが取れない」そんな人は、眠りが浅い人です。この悩みは寝る前の飲食を極力控え、消化管に休息を与えることで改善することがあります。効果が期待できる食事を、紹介します。
(1)サーモン
サーモンには、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。この「オメガ3脂肪酸」をしっかり摂取することで、「メラトニン」の生成に繋がり、快眠効果を期待できるのです。ただ、これを証明するエビデンスは今のところはっきりしていません。
オメガ3脂肪酸は、サーモンの他に、いわしやサバ、ニシン、エビ、カキ、マグロなど、スーパーで手に入る多くの魚介類に含まれています。その他に、亜麻仁オイルやいんげん豆、鶏胸肉などにも多く含まれています。魚介が苦手な方も摂取しやすい食材ばかりです。
(2)GABAを含む食べ物
GABAは、体をリラックスさせる働きのあるものです。これが含まれるのは、味噌やチーズ、納豆、漬物に代表される発酵食品やキノコ類、米やそば、ゴマなどの雑穀類、トマトなど。最近では、コンビニなどでもGABA入りチョコレートなど、手軽に取り入れられるものが増えています。

朝目覚めたときも疲れを感じる人へ

朝の目覚めが良くない人は、寝付きの問題や、途中覚醒の悩みを抱えている人が多くいます。睡眠ホルモンの素となる「トリプトファン」と、その吸収を助ける「ビタミンB6」を併せて摂取してみましょう。
(1)トリプトファンが多く含まれる食品
豆腐や納豆、味噌などの大豆製品、米や小麦などの穀類、バナナなどがあります。このトリプトファンはタンパク質にも含まれているので、かつお、まぐろ、牛肉、卵、牛乳などのたんぱく源となる食品も有効的です。
(2)ビタミンB6が含まれる食材
ヒレ肉やレバー、ささみなどの肉類、青魚など。その他には、唐辛子やにんにくなどもあります。

良質な睡眠時間を手に入れるためにも、これらの食材を生活の中にうまく取り入れてみてください。